鍼灸マッサージとは?
鍼灸(しんきゅう)とは、身体に鍼や灸を用いた刺激を与えることで、多様な疾病への治療的な介入や健康増進を目指す医療技術である。中国医学系伝統医学で用いられる治療法の一つで、補完・代替医療とみなされることもある。(ウィキペディアより引用)
鍼灸マッサージは、国家資格を有するはり師、灸師、あん摩マッサージ指圧師が、医学的知識や経験をもとに治療をおこないます。
■鍼(はり)
鍼は、体の深層部に働きかけ、血液を促進し、自律神経のバランスを整えます。痛みや筋肉のコリにも効果があり、自然治癒力や自己免疫力といった体自身が本来持っている力を呼び起こします。症状はだんだんと改善していくものなので、継続した治療が効果的です。
ステンレス製の鍼を経穴(ツボ)に刺入しますが、きわめて細く弾力のある鍼を使用しているため、痛みはほとんどありません。また、皮膚に鍼を刺さない治療や、短く小さな「円皮鍼」を使用した治療を行う治療院もあります。
鍼の長さ・太さ・種類は患者の症状や目的によって使い分けることができます。これまで治療経験のない方も、ぜひ一度ご体感ください。
■灸(きゅう)
灸は、ヨモギを原料にした艾(もぐさ)に火をつけて、経穴(ツボ)に熱刺激を加える方法です。伝統的な民間療法の一つで、免疫力の向上や鎮痛、リラックス効果があるといわれ、諸症状の改善が期待できます。
症状を和らげることも目的ですが、自然治癒力を高め、病気になりにくい体づくりもサポートします。心地よいあたたかさとヨモギの有効成分が働きかけ、若い世代にも広がりつつあります。
火のついた艾を皮膚の上に置く直接灸のイメージが強いかと思いますが、温灸や棒灸など肌に直接艾を触れさせない灸もあります。また、痕が残ることのないよう灸点紙を用意する治療院もありますので、お気軽にご相談ください。
■あんま・マッサージ・指圧
あんま・マッサージ・指圧は、体に対して「押す、揉む、摩る、叩く、震わす、引っぱる」などの手技を用いた刺激を与え、健康を増進させる手技療法です。あんま・指圧は経穴(ツボ)や経絡を意識して施術するのに対し、フランスから伝えられたマッサージではリンパや血液の流れに従い、末端から中心へ向かって求心性の刺激を与えます。
それぞれに血流を改善し、新陳代謝を促進するだけでなく、ストレス解消につながるリラクゼーション効果もあります。また、関節や筋肉などの拘縮、癒着、硬結を解きほぐす効果も期待できます。
あんま・マッサージ・指圧は、日本の国家資格として認められています。病院では病名がつけられないものの、何らかの不調を抱えてお困りの方は、安心して治療院をご利用ください。不調を改善し、健康な人もより快適にお過ごしいただけます。
■鍼灸適応症
WHO(世界保健機関)は、以下の疾患に対し、鍼灸治療が有効である事を示しました。
神経系疾患 | 神経痛・神経麻痺・痙攣・脳卒中後遺症・自律神経失調症・頭痛・めまい・不眠 神経症・ノイローゼ・ヒステリー |
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運動器系疾患 | 関節炎・リウマチ・頚肩腕症候群・五十肩・腱鞘炎・腰痛 外傷の後遺症(骨折 打撲 むちうち 捻挫) |
循環器系疾患 | 心臓神経症・動脈硬化症・高血圧・低血圧症・動悸・息切れ |
呼吸器系疾患 | 気管支炎・喘息・風邪および予防 |
消化器系疾患 | 胃腸病・胃炎・消化不良・胃下垂・胃酸過多・下痢・便秘・胆嚢炎・肝機能障害 肝炎・胃十二指腸潰瘍・痔疾 |
代謝 内分秘系疾患 | バセドウ氏病・糖尿病・痛風・脚気・貧血 |
生殖 泌尿器系疾患 | 膀胱炎・尿道炎・性機能障害・尿閉・腎炎・前立腺肥大・陰萎(インポテンツ) |
婦人科系疾患 | 更年期障害・乳腺炎・白帯下・生理痛・月経不順・冷症・血の道・不妊 |
耳鼻咽喉科系疾患 | 中耳炎・耳鳴・難聴・メニエル氏病・鼻出血・鼻炎・ちくのう 咽喉頭炎・へんとう炎 |
眼科系疾患 | 眼精疲労・仮性近視・結膜炎・疲れ目・かすみ目・ものもらい |
小児科疾患 | 小児神経症(夜泣き かんむし 夜驚 消化不良 偏食 食欲不振 不眠) 小児喘息・アレルギー性湿疹・耳下腺炎・夜尿症・虚弱体質の改善 |